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ヒデとマダムの問わず語り 〜好きにさせてよ〜

とあるアンダーグラウンドなバーのオーナー「ザマさん(ヒデ)」と70年代生まれの通称「マダム」が、アート中心に好き勝手語るバーチャルサロンです。よろしくどうぞ。

本日ファンク不足

【マダム】本日ファンク不足です。

【ザマ】オムツのギタリスト死んじゃったんだよね。

【マダム】え。そうなんですか!
パーラメンツ、懐かしいなぁ、ゼップ東京観に行ったの。

ザマさんとファンクの出会いってどんなでした?

【ザマ】そうね、僕は中学時代シカゴと言うブラスロックのバンドが好きで、
その流れでBSTとかチェイスなんかの白人ブラスロックから白人ファンクバンドのアヴェレージ・ホワイト・バンド、
そしてWarやタワー・オブ・パワーなどミックスのファンクバンドを聴き、
エロいジャケットに惹かれて買った
オハイオ・プレイヤーズでブラックミュージックに至ったのがファンクとの出会いだったね。

でも当時はガキだったので、
オハイオプレイヤーズなどブラックな音よりも白人の解釈が入ったファンクに惹かれていたのだけれど…。

そんな中で衝撃を受けたのが、映画『ウッドストック』で観たスライ&ザ・ファミリー・ストーンだった。
ロックとソウル ファンクを融合させたそのサウンドは、当時の僕が求めていたものだったんだ。そして、スライ&ザ・ファミリー・ストーンの影響を受けて、マイルス・デイヴィスが作ったアルバム『オン・ザ・コーナー』に辿り着く。
このアルバムを知ったのは、マイルス・デイヴィスの日本でのライブアルバム 『アガルタの凱歌』のジャケットを横尾忠則がデザインをしたのに興味を持ったから。

アガルタ

アガルタ

【マダム】これはまた大変アブストラクトなジャケで。

【ザマ】今聴くとクロスオーバー、フュージョンミュージックの先駆けなのだけれど。
当時は革新的で前衛的なサウンドだった。
アガルタを聴いて、それ以前にマイルスが作った『オン・ザ・コーナー』を聴いた。
多分このアルバムはジャズ畑の人には理解できない、ロック、ファンクのアルバムでありエレケトリックマイルスの最高傑作だと思う。

Pファンクまではまだまだたどり着かないので、とりあえずバトンタッチ。


【マダム】ブラスロックとはなんぞやから始まる私なんですけど、天気のいい日にはWarの『Low Rider』をかけながら掃除機をかけますよ、またビールがよく合います。
チーチアンドチョンの『Up In Smoke』のオープニングで、「なんだこの底抜け感は!」と(笑)。

ヤンキーがシャコタンにしたくなる気持ちがわかる。

【ザマ】ガンジャ野郎のチーチ&チョン!
僕観てないんだよね。

【マダム】なに!今度お貸ししますね。

【ザマ】観たいです。葉っぱネタ多くて日本人にはイマイチ面白さが伝わらないと言われてたけど、どう?

【マダム】70年代アメリカヒッピー界のカトちゃんケンちゃんだと思います(笑)。
腹よじれて涙出ますよ。


ところで今、Chaseの『Get It On』を聴いてるんですけど、

これかァ〜!!っクゥ〜!
このホーンセクションの唸り、ヤバイ!!
グルーヴに呑まれる!

【ザマ】カッコイイんだけど一発屋でした(T . T)
チー&チョン予告編だけでも笑えた。
楽しみにしています。
オープニングはウォーの『世界はゲットーだ』のアルバムジャケットを思わせるね。

マイルスの『On the Corner』を聴いてみて。これは今聴いても凄い!
これから僕はトーキング・ヘッズの『リメイン・イン・ライト』に行き、
そこからPファンクに辿りつくんだよ。

【マダム】え!これがマイルス!
ドファンクじゃないですか。ジャズどこいった、と思ったらマイルス節ちゃんと効いてますね。肩がワックワックするわ(笑)。

【ザマ】これは本当衝撃的だった。

【マダム】実験的でいて緻密、完璧。
そんなアプローチが両立するのかって、するんですよね、天才だから。

【ザマ】前衛的でありながらもリズムのうねりがすごいんだよね。複数のリズムが同時に刻まれる、ポリリズムといわれるやつ。

【マダム】なんとエロティックな。

【ザマ】トーキングヘッズがブライアン・イーノと『リメイン・イン・ライト』を制作するときに、これより前にマイルスが作った『ビッチーズ・ブリュー』を聴きまくったと言っていた。

【マダム】もうジャズのアルバムジャケじゃないですね(笑)
マイルス、あなたが見据えていたのはジャズという既存フレームを超えたアフロ・フューチャリズムだったのね。

【ザマ】で、レコード屋からこれが流れたのを初めて聴いて、鳥肌がたった。

このアルバムはPファンクからも影響を受けていたので、Pファンク系を聴きはじめたんだ。

アフリカなどのエスニックミュージックなんかを聴きだしたのもこの頃。

この辺はアフリカンファンクだね。

【マダム】ザマさんの、
「レコード屋でトーキングヘッズが流れてきた時、
鳥肌が立った」

って、凄く大事な原体験の一つですよね。

【ザマ】 そうなんだよね。まだ若かったからなのかな?今はないよ。
感性が年老いたのかな?

【マダム】私も今思い出せないんですけど、中学生の頃アートブレイキーのある曲聴いた時、頭を鈍器で殴られたような気分になって、それ未だに忘れられません。
音楽や映画とか、自分好みの模索って、
結構その原体験が礎となりますね。

【ザマ】僕にはそれが『オン・ザ・コーナー』であり『リメイン・イン・ライト』だった。
アートブレイキーの曲名は?

【マダム】どうしても見つけられないー!
初っ端からサックスが斜め上からドヤってくる、漢な曲なんですよね。
どうしても見つけたいわ、、

芸術エクスタシーあるある。
遡ると、小5の時布団の中で土曜の夜10時にラジオから流れてきたビートルズの『ストロベリーフィールズフォーエバー』を聴いて泣きました。

【ザマ】『ストロベリーヒィールズフォーエバー』はテープの逆回転つかったり、ポストロックのような実験的な曲だけど、それを小5で感動するとは、感性がませてたね。

【マダム】私、小4の時の担任の先生がヒッピー上がりのヘッズだったんですよ。
その先生、学校にベルボトム履いてギター抱えて来るような人で(笑)。
生徒のイメージに一人一人合わせてミックステープ作ってくれたんだけど、大体A面は皆デッドたったんじゃないかな。
私のはB面にイーグルスの『ニュー・キッズ・イン・ザ・タウン』が入ってて。毎日聴いてた。あの曲は今でも大好き。

【ザマ】今話しながら思い出したのは、高校の頃、細川俊之のラジオ番組で使われていたキース・ジャレットの『ケルン・コンサート』を全編聴いた時は感動したなあ。
レコード2枚組全てインプロビゼーションのピアノソロ!

【マダム】全編即興って…

【ザマ】『ワールド・オブ・エレガンス』
全編即興なの天才だよね。
マイルスの門下生。
美しいから出だしだけでも聴いてみて。

【マダム】全編インプロとかどう考えてもおかしくないですか。超絶過ぎる。
モーツアルトがジャズ界に転生したとしか思えない。何これ全部即興なの?神なの?
いやシャーマンか。

ところでアートブレイキーの件ですけど、思い出した!!
アートブレイキーじゃなくて、エリック・ドルフィーの『Fire Waltz』だったわ!!


ザマさん、これこれ!
NYのファイブスポットってライブハウスで収録されたライブ盤で、
私ライブ盤て元々好きじゃないんですけど、(その場にいなかった自分を呪うから笑、)この一枚は特別というか。

演奏が始まる前の人々のざわめき、
ピアノがちょろっと弾かれるあたりなんか毎回ゾクゾクする。
それにどうですか、この不埒なアルトサックス!!
もう辛抱堪らない。
これがブロウってやつなのねと…!!

【ザマ】エリック・ドルフィー、僕も好きです。
昔観た『真夏の夜のジャズ』という、ニューポートジャズフェスティバルの記録映画で観て感激しました。
アルバムはヨーロッパ(北欧だけな?)で録音した最後のアルバム『ラスト・デイト』が好きです。もし聴いていなかったら是非。

【マダム】『ラスト・デイト』聴いてみます。キース・ジャレットも勉強しなきゃだし、あぁ、ジャズ沼に嵌ったわ…

ファンク話、明日に持ち越し!!